2022年2月4日から二週間に渡って開催された北京冬季オリンピック。
開会式から気付けば、あっという間でした。
夏と冬、一つの場所で両大会が開催されるのは史上初だそうです。
夏に開催された東京オリンピック出場国の半分以下、91か国が参加したわけですが、雪とは無縁の国も参加されていて驚きました。
北京オリンピックも色々な種目をみて、感動したこと、思ったことがたくさんありましたので、振り返りたいと思います☆彡
7競技しかないの?
今回の北京オリンピックは、7競技91種目ありました。
色々な競技があるイメージだったのですが、競技自体は7つしかないんです。
1、アイスホッケー
2、カーリング
3、スキー
4、スケート
5、バイアスロン
6、ボブスレー
7、リュージュ
スキーには、アルペンスキー、クロスカントリースキー、フリースタイルスキー、ノルディック複合、スキージャンプ、スノーボードがあり、スケートには、フィギュアスケート、ショートトラックスピードスケート、スピードスケートなどがあります。
そしてそこから更に、細かく分かれてくるんですね。
たしかに、スキーとスケートはTVで観ていて種類が多かったですよね。
日本代表は「兄弟姉妹」の選手が多い
1998年の長野オリンピックでは、スキーの荻原兄弟が有名でしたが、今大会で気づいたことといえば、兄弟姉妹で出場している選手の多さではないでしょうか。
日本人選手は、122名が代表として参加しましたが、このうち20名が姉弟姉妹なんです!
そしてみなさん同じ種目・・・私なりに考えてみました。
私にも妹弟がいますが、妹とは子供の頃の習い事が同じでした。残念ながら、継続し続けることが出来なかったのですが、子供の頃からずっと大人になっても同じ習い事をしていたら、姉妹で今でも同じ舞台で活躍していた可能性もあるってことなんだなぁと・・・
また、日本では雪が積もる場所は限られていることもあって、他の誘惑に負けることなく一途に雪のスポーツをする機会があったのかなと思ったり。
20名の兄弟姉妹は・・・
スピードスケートの高木姉妹
ショートトラックの菊池姉妹
アイスホッケーの床姉妹、志賀姉妹、山下姉妹
カーリングの吉田姉妹
スキージャンプの小林兄弟
ノルディック複合の渡部兄弟
スノーボードの富田姉妹、平野兄弟
みなさん、兄弟姉妹で大活躍でしたね!
過去最多のメダル獲得
今大会でのメダル獲得数は18個で、冬季オリンピックでは過去最多のメダル獲得数でした。
【金メダル 3個】
平野歩夢選手(スノーボード男子ハーフパイプ)
小林陵侑選手(スキージャンプ個人ノーマルヒル)
高木美帆選手(スピードスケート女子1000m)
【銀メダル 6個】
鍵山優真選手(フィギュアスケート男子シングル)
小林陵侑選手(スキージャンプ個人ラージヒル)
高木美帆選手(スピードスケート女子500mと1500m)
スピードスケート女子団体パシュート
カーリング女子
【銅メダル 9個】
宇野昌磨選手(フィギュアスケート男子シングル)
堀島行真選手(スキーフリースタイル男子モーグル)
森重航選手 (スピードスケート男子500m)
渡部暁斗選手(ノルディック複合個人ラージヒル)
村瀬心椛選手(スノーボード女子ビッグエア)
坂本花織選手(フィギュアスケート女子シングル)
冨田せな選手(スノーボード女子ハーフパイプ)
フィギュアスケート団体
ノルディック複合団体
スポーツ競技全体にいえることですが、日本人の身体能力や技術が確実にあがっていますよね。
外国の方々と戦って、日本人がメダルを獲得することって、ひと昔前では容易ではなかったはずです。
身体能力の高い外国人選手を抑えて金メダルを獲れてしまうって、本当に凄いことですよね!
もちろん、選手のみなさんはそれだけ努力をしてきていること前提ですが・・・
納得いかなかった場面
賛否両論、様々な見方がある中、競技を観ていたみなさんの中にも、私と同様に感じた方もいるかもしれません・・・
測定するなら平等に
スキージャンプ混合団体で、高梨沙羅選手の1回目のジャンプは、長い飛距離が出てみんな喜びましたが、そのあと失格になってしまいます。
失格の理由が「スーツ規定違反」ということで、飛ぶ前に測った体とスーツの寸法差が違反値になってしまったとこのことですが、測る人によって厳しかったりもするそうです。
この女子の1回目では、5名(5か国)の選手が失格となってしまったわけですが、スーツに余裕があると浮力などが影響し距離が延びるそうです。
ちょっとした体重の変動でもこの値にひっかかってしまうため、選手は日頃からシビアになっている中、起きた出来事でした。
全選手が計測されているのかと思っていたら女子だけだったり、人間が測っていたり・・・
平等さがないなと思ってしまいました。
体とスーツの差が競技に大きな影響を与えるのであれば、測る人によってばらつきが出てしまうなんてことはあってはならないことだと思います。
1回目に飛んだ直後、喜んでいた笑顔の彼女が、失格を告げられた瞬間、泣き崩れてしまった姿には胸が痛み、精神面は大丈夫かなと心配になってしまいました。
ただ、そのあとのチームメンバーの頑張りと、高梨選手の2回目へのチャレンジによって、8位から5位まで順位をあげたことが凄かったですよね!
高梨選手は実力のある選手です。
彼女をリスペクトしてジャンプを始めた方もたくさんいるとのことですが、大会が終わってすぐにワールドカップへ出場し優勝したと聞き、さすがだな!と改めて思わせてくれました。
スポーツは平等にあるべきと考える私には、人間の主観で大事な場面が左右されてしまうことはどうなんだろうと思っているので、AIに切り替わってくれる時が早くこないかなと願っている一人です!
審判はどこを見ているの?
フィギュアスケートやスノーボードのハーフパイプなどは、タイムではなく演技を採点する競技なので、ここでも人間による採点で順位が決まります。
ここで話題になったのが、あのハーフパイプの平野歩夢選手です。
平野選手は、私も昔から注目していて、この北京オリンピックでも楽しみにしていた選手の一人です。
東京オリンピックではスケートボードで出場し、そこから半年しかない中、スノーボードの練習を積み重ねたわけですが、この北京オリンピックで見事、金メダルを獲得しました!
ハーフパイプの決勝は、3回チャレンジすることができ、技の難易度などで採点されます。
人類史上最高難度のトリプルコーク1440(フォーティーンフォーティ)を、この大会で何度も耳にしました。
トリプルコーク1440とは、飛びながら「斜め軸に縦3回転、横4回転」する大技です。
この技を成功させるには、5~6mの高さが必要となりますが、5~6mってマンションの4、5階はあるんですよね。
その高さまで飛ぶことも凄いことですが、飛びながら回転するって・・・本当に命がけのスポーツなんです!
平野選手の1回目は残念ながら最後に転倒してしまいましたが、2回目で大技を連発し、結果が期待されました。が、1位の選手には僅差で及ばず、誰もが「なんで?」と思ったそうです。
私もその一人ですが、技も着地も完璧でしたよね。
平野選手本人も納得しておらず、ラスト3回目・・・
内容を変えてくるのかドキドキしながら観ていると、2回目と同じ内容で挑んできました。
期待された得点は96点!逆転で見事、金メダルを手にしました!!
この瞬間、私の目から涙が出ていました・・・
平野選手もインタビューで、2回目の得点には納得いっていなかったと言っていましたが、もう一度同じ内容でチャレンジした結果、得点が覆りました。
出場した選手が誰も成功させることが出来なかった大技を、失敗もなく成功させたのだから文句なしの得点であるべきと、審判はあの2回目、何を見ていたのかと疑問でした。
もしかしたら3回目、もっと凄い技を期待していたのかも知れない、でも転倒などでもし失敗してしまったら・・・首位にはなれず悲願の金メダルを手にすることが出来なかったんです。
人間の目で審判することが、選手にとって大きな影響を与えること、やはり平等でなければならないとここでも思いました。
平野選手は、ソチ、平昌で銀メダル、今回の北京で金メダルを手にし、次の目標はなんだろう・・・とまた期待をしてしまう私がいますが、きっと誰も挑んだことのない技に挑戦するのかなぁと今後の活躍も楽しみにしています!
平野選手についてはこちらの記事でも書いています。
記録を塗り替えることの凄さ
前にも書きましたが、日本人の身体能力は確実にあがっています。
ノルディック複合という競技は、スキージャンプとクロスカントリースキーを組み合わせて行う競技ですが、今大会では男子団体が、28年ぶりに銅メダルを獲得しました。
28年・・・すごい年月ですよね。
ノルウェーやドイツなど、強い国はだいたい決まっていて、日本は身体能力で追いつくことが難しかったスポーツですが、団体メンバーの4選手が全ての力を出し切り、見事銅メダルを獲得しました。
また、スキージャンプの個人ノーマルヒルでは、小林陵侑選手が長野オリンピック以来のジャンプ個人で24年ぶりに金メダルを獲得しています。
そして、北京オリンピックでは日本のメダル第一号でしたね。
同じジャンプで活躍し続けた葛西紀明氏に弟子入りし、実力が開花したのではないでしょうか。
そして、個人で5種目出場したスピードスケートの髙木美帆選手。
この短期間の大会で、5種目に出場するというスタミナとモチベーションが凄いと思います。
1000mで見事金メダルを獲得したと同時にオリンピック記録を自ら更新しました。
女子個人では史上最多の7個のメダルを保持しています。
ストイックで努力し続ける姿に、パワーをもらった方も多いのではないでしょうか。
何度見ても頭を使う
前大会の平昌オリンピックで注目されたカーリング女子。
今大会もロコ・ソラーレのチームが出場しました。
前回よりも真剣に観た私ですが、観ていて本当に頭を使うスポーツだなぁと改めて思いました。
カーリングはイギリス発祥のスポーツで、「氷上のチェス」といわれているそうですが、私はビリヤードにも似てる気がしました。(ここに当てたらこっちへ飛んでいくなど)
後攻が有利といわれており、先攻は最低限の1点に抑え、後攻は大量得点を狙います。
ストーンをどの位置に置いていくか、毎回戦略が異なり、いったい何パターンあるのだろうと観ていて関心してしまいました。
選手は、どのような状態になっても次の手を考え、賢くないと出来ないスポーツだなと思いました。
また、ストーンを最初に投げる人、氷の表面を削る(スウィープ)人、それぞれ役割がありますが、削っている人は全力なので体力がないとできないですね・・・
そんなカーリング女子チームは、一度は予選落ちだと思い落胆しましたが、そのあと予選突破となり、あと2試合できると気持ちを切り替え、見事銀メダルを獲得しました。
前大会は銅メダルだったので、1つ順位をあげたことが素晴らしいことだと思います。
オリンピックで日本が優勝するときも近いのではないでしょうか。
まとめ
4年に一度のオリンピック。
選手も4つ歳をとれば色々な変化があると思いますが、その中でも日々努力をし日本代表としてオリンピックへ出場します。
成績は良いに越したことはありませんが、選手も何回出場できるかわからない特別なオリンピックでは、やはり選手本人がオリンピックを楽しむことが大事ではないでしょうか。
観ている私たちは、勇気をもらった人、感動をもらった人、色々な感情があります。
自分には出来ないことをやっている選手には、尊敬しかありません。
夏、冬と楽しませてくれてありがとう!
4年後のイタリア・ミラノ大会も楽しみですね☆彡